伊勢で採取した国内産の本榊について


本榊と非榊の違い

一般に榊(さかき)には2種類あります。

本榊(ほんさかき)真榊とも言われます」は社頭の装飾として創定されている伝統の樹木であり、近縁種では「非榊(ヒサカキ)姫榊、山榊とも言われます」があります。

「本榊」は、東海より南の温かな地域で生育するため、関東より北の地域では類似種の「ヒサカキ」がサカキとして代用されています。ヒサカキは本榊と同じツバキ科ですが、属が異なり、本榊はサカキ属、ヒサカキはヒサカキ属です。また、本榊はヒサカキと違い雄雌同株であり、例え同じ地域に何百年間も生育していても品種が交じり合うことはありません。まさに、万世一系の皇室を象徴する植物といえます。
学術的には完全に区別される別属の植物で、他のツバキ科の植物と同様に、合いの子は存在しません。
本榊とヒサカキを見分けるには、葉の縁の形状を見ると一番わかりやすいでしょう。
「ヒサカキ」の葉は小さく、縁が鋸歯(きょし)のようにギザギザしているのに対し、「本榊」の葉は表面がツルツルしていて、縁の部分は全縁(ぜんえん)と呼ばれ、滑らかな曲線になっています。 又本榊の葉は非榊に比べて大きく立派なのが特徴です。




中国産の榊について

現在市場(ホームセンター・生花店など)に出回っている榊の95%は中国産です。
<和歌山県林業振興課資料より>

平成元年の国内の榊需要は 1000万本でした
平成4年頃から中国産の輸入が始まり
平成6年 国産700万本(28%) 中国産1770万本(72%)
   ↓   ↓   ↓   ↓
平成23年 国産200万本(5%) 中国産3750万本(95%)

流通のほとんどが中国産というのが現状です。

中国産の榊を飾られている方から良く聞く話としては、「直ぐに葉が落ちる」「水が臭くなる」等の話を聞きます。これは、

①輸送時に時間がかかり、痛みが進んでいる
②輸出時に薫醸処理(輸入により病害虫が新たな国や地域に侵入・蔓延する事を防止する為の処理)がされている
③冷蔵保存されているので常温に戻した後が長く持たない。


などが原因かと思われます。

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